おはようございます。
日東防疫㈱広島営業所の釜田です。
水田を泳ぐオタマジャクシが大きくなり、後ろ足が生えているものも多く見られるようになりました。
もうすぐ梅雨、カエルの大合唱が響く日も近いかもしれません。
ところで、オタマジャクシの尻尾がなぜなくなるのか、子供の頃疑問に思ったこともありますが、
知らない間にその謎が解き明かされていたようで、最近になり、それを知った私はびっくりしました。
アポトーシスという現象が原因と考えられていましたが、どうも違うようなのです。
なんでも、オタマジャクシの尻尾が成長する過程で異物としてみなされ、
免疫反応により拒絶され、消失するということらしいです。
この拒絶反応を起こす2種類の遺伝子が特定され、謎が解明されたそうです。
尻尾を拒絶する2種類の遺伝子は、オタマジャクシの皮膚にある未知のたんぱく質で、
このたんぱく質は自分の体内で作られたものなのに、免疫機能により異物とみなされるため、
オタマジャクシの尻尾はだんだんなくなっていってしまうそうです。
生物の生態には不思議なこともたくさんあるんですね。
最近お問い合わせが多くなっているコウモリも、不思議な生態が多いですよね。
普通に飛んでいてどうやってさかさまになって天井などに止まるのか、なぜさかさまでも平気なのか、疑問は尽きません。
ちなみにコウモリの翼は鳥の羽根とは違い、皮膜になるのですが、これは水かきみたいなもので、
多くの哺乳類が、胎児の時期に、指と指の間に水かきらしき膜が形成されていることが知られています。
ただ、ヒトなどはアポトーシス(最初から死ぬように遺伝的にプログラムされている現象)により、なくなってしまうんですね。
コウモリは、このアポトーシスを無効化させる働きを持つFGF(線維芽細胞増殖因子)の働きにより、
水かきを失うことなく、羽ばたくことができているようなのです。
オタマジャクシの尻尾のように、あるものがなくなる、コウモリの水かきのように、あるものをなくさないようにするなど、
身近な生物にも不思議がたくさんあるんですね。