こんにちは
日東防疫の八谷です。
今回は前回に引き続きトコジラミについてです。
前回はトコジラミの実情についてでしたが、
今回はトコジラミについてです。
前回よりも詳しく書いていきたいと思います。
トコジラミは別名南京ムシとも呼ばれています。
なぜ別名が南京ムシなのか・・・
南京とは海外から渡来してきたものの意としてつかわれていました。
南京が付く言葉として、南京錠や南京豆もそうです。
南京玉すだれは南京とついていますが、日本発祥の伝統芸能です。
南京虫(トコジラミ)は昔は日本にいませんでしたが、
海外からの貿易品などに紛れ込み日本に渡来してきました。
生態としては吸血性のムシなので、人間の血液を吸います。
蚊などに吸血された際にもあるように、刺されると痒みを伴います。
ただ、痒みを伴った症状が現れるのには少し時間がかかります。
指されても初期にはまだ、症状が現れず気が付かないことが多いのも特徴です。
体長は成虫で5-8mm。幼虫で1.3mmほどで幼虫も成虫と同じ姿をしており
卵からふ化→成虫となりサナギの状態を経ない不完全変態のムシです。
サナギの状態にはなりませんが脱皮を5回ほどして成虫へと成長をするため、
脱皮を先に見つけることがあるかもしれません。
大きさ的にも、成虫は目視での発見は容易ですが、
幼虫は発見することが難しうえにちょっとした風でも舞い上がり服や家具などに
付着することができます。
一生を通して吸血を行うので吸血をした後で有れば
体色が濃褐色になり、丸く膨れているので発見することができやすくはなります。
では、どのような場所にいるのか・・・。
体は扁平な体系をしているため、
部屋の壁や柱、隅などの狭い場所を好んで潜んでいます。
この潜伏場所を探す手がかりとなるものが、
黒い粒状の糞です。
これは、栄養を摂取し終えた血液を糞として排泄したもで、
黒い粒状の糞が塊で有れば近くにトコジラミが潜んでいる可能性が高いです。
彼らは食事がないならないでそれに耐えることもでき、
無吸血期間が半年-1年あっても生存することができます。
また、近年では薬剤に対しても耐性を持ったトコジラミが現れ始めています。
外骨格を強化したり、薬剤を中和する術を獲得していたりと色々な手段をもって
生き延びようと必死になっています。
この耐性の獲得をどのようにして得たのかなどを解明していくことで、
今後の駆除に対する有効手段を講じることができると研究がすすめられています。
また、獲得している耐性についても外骨格を強化している場合であれば、
外骨格を浸透するように薬剤を改良するといったことで効果も見込めます。
害虫駆除はまさにイタチごっこネズミごっこ。
対象害虫にあった施工をし、効果的な駆除防除を目指して
作業に当たりたいと思います。